2011年12月24日土曜日

にんげんをかえせ                  生存のための道標

 有原 誠治 映画監督
 昨年(2011年)、ドキュメンタリーの制作に携わりました。作品は「原爆症認定集団訴訟の記録 にんげんをかえせ」(80分、製作委員会)。長年に渡ってカメラを回し続け、雨の日も風の日もたたかう被爆者たちを記録したのは、被爆者を祖父に持つ青年、磯部元樹君。今を生きる人々に、一刻も早く送り届けたいとの思いで演出と編集を担当しました。
「次世代のために」「私たちの政府であって欲しい」「お金ではありません」「人生をそっくり返して欲しい」。この作品は、被爆者たちの魂の叫びに満ちています。アメリカの核戦略に追随し、放射線による内部被曝を無視する政府の不正義に、敢然と立ち上がった全国306名の老いた被爆者たちの命を賭けたたたかいは見事に勝利し続け、核・放射線に汚染された大地で生きねばならない人々の生存のための道標をつくりあげました。しかし、その存在を知らない人々が多数です。
今年は、この上映活動からスタートします。

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