2011年11月3日木曜日

「混ぜる」ことに可能性 松本哉さんが講演

東京革新懇は9月10日、世話人会・代表者会議を開催しました。その記念講演として、インターネットで原発ゼロのデモを成功させたことで有名な松本哉氏が『どう共同を広げるか、私の経験』と題して講演しました。

 高円寺で、シャッター通の店舗を安く借りて、古物商「素人の乱」を6~7年前からやっている。
 原発の爆発が起こり、「この世の終わりか」ただ事ではないと思ったのに、事故が沈静化しないうちから、政府・マスコミがうやむやにしようとしていることにヤバイと感じた。そこで仲間10人と居酒屋で話し合い、ネット上で4月10日のデモを呼びかけた。反響が大きく、2~3千人の予想を上回る1万5千人が高円寺に集まった。「事前登録は必要?」「火炎瓶は?」などの問い合わせもあり、9割はデモ初参加と思われる。その後も、渋谷、新宿、東電前とデモを続けている。
 若者たちのデモの印象は「ハチマキ、ゼッケン、シュプレヒコール」、まじめで大きな団体の言うことを聞くのではと感じている。若者の政治意識が低いのではなく、表現の場がないだけ。気安く参加できて、文句(要求)が言えるように、デモのやり方は、音楽、パフォーマンスなどいろんな形式を工夫している。毎回、何があるのか、何が起きるのか、参加者が楽しくワクワクするように考えている。こんなものでしょうという「予定調和」ではなく、いつもと違う、こんなことができたと思える行動を心がけている。
 このようなことができるのは、普段から、野外イベントなどの経験があるからで、インターネットで宣伝しただけで、大勢が集まったわけではない。日常的・直接的なコミュニティが大事で、商売や街づくりでのつながりの人脈が役立っている。いろんなジャンルの人が「混ぜる」ことで新たな可能性が生まれる。原発問題でも、敵は強大で、財・政・官・学など予定調和の塊である。この構造を破壊するには正しい(言動)だけではなく、強力なネットワークが必要である。力のある人、意識の高い人だけではない「ゴジャマゼ感」が大切で、よくわからなくても集まる、集まるうちにわかる。腐りきった世の中を変えるために、敵が「もう参りました」というまで頑張りたい。(文責、編集部)

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