都丸哲也さんを偲ぶ
10年後輩として 西東京市革新懇 森 武郎
都丸哲也さんがなくなった。
都丸さんは戦争中、南方方面軍に編入され、北ボルネオに派遣、現地で敗戦を迎えられた。幸いにご無事で翌年、帰国。
戦後、社会党に入党。旧保谷町議、市議を経て、1977年、革新統一の保谷市長に就任された。4期16年に及んだ都丸さんの市政運営の基本理念は、憲法を市政に貫く、住民自治を根つかせる。そして 非核・平和の思想を普及するの2点だった。そこから、全国初の特養ホームの個室化などのきめ細かな福祉・医療施策や、市民参加を貫いた公民館活動や、憲法擁護・非核都市宣言の採択など、数多くの先進的な施策が生まれた。
退任後は全国、東京、三多摩、西東京地域の各段階を通じて、革新懇、原水協、9条の会などの世話人、代表世話人として幅広く活動されてきた。なかでも熱心に取り組まれてきたのが市民の憲法学習であった。杉原泰雄先生を講師として、ひばりが丘教会の講堂をお借りして、2014年から2年にわたって実施した西東京・憲法学ぶ会もその一つ。憲法の危機を救うのは主権者たる国民・市民がその地位にあることを理解し自覚する以外にない。市民の憲法学習が都丸さんの信念だった。「戦前」が取りざたされる今こそ、遺志を受け継がなければという思いを新たにしている。
都丸さんご苦労さまでした。安らかにお休みください。
都丸哲也さんの略歴
1921年4月生まれ。群馬県渋川市出身
学習院大学文学部卒業
1977年 革新統一の保谷市長 1993年まで4期
1997年7月以後 東京革新懇常任世話人 東京革新懇代表世話人
全国革新懇世話人
東京原水協代表理事
2008年10月 九条の会東京連絡会代表
2013年から東京革新懇顧問
2023年8月13日逝去102才