山田洋次監督,「寅さん」や「学校」の
映画シーンを観ながら語る!
”人間をいとしく思える社会を”
7/10 東京革新懇人間講座第20夜 日本教育会館
「人間講座」20夜の企画・実行には、二一人の若者と二十年来の講座運営委員で実行委員会を結成し、約一年論議を重ね準備、当日も全て実行委員の手で運営しました。「集い」の模様を、精神障害を乗り越えながら実行委員会皆勤賞の岩垂、高松ご夫妻にご投稿いただきました。
岩垂 麻菜美、高松智明
山田洋次監督が登壇。冒頭「くそ暑い日に、ようこそ」の挨拶に会場はドッと笑った。監督は、自ら編集した「寅次郎相合傘/望郷篇/寅次郎サラダ記念日/寅次郎物語」や「たそがれ清兵衛」「学校」などのシーンを上映しながら、寅さんの心の疎外感や、人間は自分の生き方を決めるうえで学問が必要、そして幸福になるために勉強するのだというお話をされた。参加者全員が、何のために勉強し、人間は何のために生きているのか、そして人間の絆とは‥なんなのだろうか、一生懸命考えるという機会になった。
司会者の若いフレッシュな遊佐なつ美さんと横塚栄子さんが浴衣姿で登場し、中山浩彰実行委員長を紹介。中山さんは、「「人間講座」は、豊かな人間性と自立心を養うもので、多彩な方々にご登場いただき一味違った内容で取組んできた」と開会挨拶。人間に対し、深い愛情を持って、時としてそれを阻むものと情熱をかけて闘う。なるほど「人間講座」とは、人間を愛する気持ちを深めるものなのだと、感じた。
また、若者五人が壇上に登場し、監督に一人一言質問をした。印刷労働者の仁平雄さん、青年運動のリーダー岩崎明日香さん、精神障害者の僕・高松、ピアニストの岩崎結さん、ライターで在日韓国人の金真己さん。金さんの「満男を中心にした寅さんシリースをぜひつくって欲しい」との発言に、会場は大きく沸いた。印刷労働者の仁平さんに対し、山田監督は、「印刷工場とは文化の発信地だ」と励ました。対談の後、監督と握手をしたとき、僕・高松にだけは、片手だけでなく両手で握手をして、「体を大事にしてくださいね」と一言声をかけてくれた。トークの最後に、私・岩垂より監督に花束を贈った。